医薬品業界で売上を予測する際には、過去の販売データをもとに将来の傾向を見通すために、さまざまな時系列アルゴリズムが活用されます。これらの手法は大きく3つのタイプに分類できます。下記にて、それぞれのタイプをご紹介します。
1. 自動スムージング型アルゴリズム
このタイプには、成長率や線形回帰などの手法が含まれます。過去の売上データの山や谷、変動を滑らかにし、全体的なトレンドを描くことを目的としています。季節性や特定の変動要因は考慮せず、あくまで「なだらかな傾向線」を描くのが特徴です。
● 用途: 季節性などを別途考慮する場合や、全体的な成長傾向を把握したいときに有効
2. 自動非スムージング型アルゴリズム
こちらは、季節性や周期性を含む売上の変動パターンをそのまま再現しようとする手法です。代表的なものに Holt-Winters法 や ARIMA(自己回帰和分移動平均) があります。
これらのモデルは、季節的な変動や周期的な傾向を予測に直接組み込むことができ、より現実的なベースライン予測を作成するのに適しています。
● 用途: 季節性や周期性が売上に大きく影響する場合に有効
3. 手動/ユーザー定義型アプローチ
自動モデルではうまく表現できない場合、専門家の知見を活かして手動でトレンドを作成する方法もあります。市場が不安定であったり、新製品の投入や競合の動きが激しい場合など、過去のデータだけでは将来を正確に予測できないケースに有効です。
このアプローチでは、アナリストやマーケティング担当者が、製品ごとの成長、停滞、減少の見込みを判断し、予測に反映させます。
● 用途: 市場環境が急変している場合や、定量モデルでは捉えきれない要素が多い場合に有効
まとめ
それぞれのアプローチには強みと適用シーンがあり、予測の目的や市場の特性に応じて使い分けることが重要です。
たとえば、安定した製品群には自動スムージング、季節性のある製品にはARIMA、そして新製品や不確実性の高い市場には手動アプローチが適しています。
皆様の業務の参考になれば幸いです。
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