製薬企業にとって、バイオテクノロジーアセットは、リスクを抑えながらパイプラインを強化する絶好の機会です。
しかし、広大なエコシステムの中から、自社の戦略に合致するアセットを見極めるのは容易ではありません。
主要市場での早期の成果を狙う場合でも、革新的な製品をいち早く確保したい場合でも、真に価値あるアセットを適正な条件で見つけ出すには、戦略的なアプローチが求められます。
では、企業はどのようにして“隠れた逸材”や“次のブロックバスター”を見つけ出しているのでしょうか?
オンデマンド配信中のウェビナー「In-Licencing Lessons: Benchmarking Best Practice」では、私と同僚のベン・フォルウェルが、将来のパイプラインを確保するために推奨する重要なステップをご紹介しています。以下はその概要です。
1. ロングリストの作成
まずは、以下のような多角的なパラメータを用いて、アセットのロングリストを作成します:
・主要地域での導入可能性
・アンメット・メディカル・ニーズ
・開発の実現可能性
・競合状況
・ピーク時売上予測
・上市スケジュール
・技術的成功確率
・規制状況
・市場ポテンシャル
これらの広範な指標を活用することで、初期段階で有望なアセットを幅広く抽出できます。
幸い、これらのデータはエバリュエートが日常的に活用しているものです。
2. 構造化された優先順位付け
次に、意思決定を支える優先順位付けツール(多くの場合Excelベース)を構築します。これにより、臨床的成功の可能性、市場規模、競合状況などの要素に重み付けを行い、戦略的な重要度に応じてアセットをランク付けできます。さらに、予測売上や規制状況などの定量的指標を用いて、アセット同士を比較し、強みと弱みを可視化します。
3. 類似取引のベンチマーク分析
関心のあるアセットが明確になり、治療領域、モダリティ、導入戦略が定まったら、次はそれらの要素が取引に与える影響を理解する段階です。ここでは、過去の類似取引をベンチマーク分析し、同様のアセットが市場でどのように評価され、どのような条件で取引されたかを把握します。これにより、財務的・戦略的インパクトを見極め、交渉準備に役立てることができます。
4. ケーススタディによる過去案件の評価
さらに、過去の取引を定性的に分析することで、成功と失敗の要因を深掘りします。マイルストーンの達成状況や、取引がアセット開発に与えた影響を検証することで、将来のインライセンス戦略に活かせる貴重なインサイトが得られます。こうした評価は、今後のライセンス機会に影響を与えるパターンの特定や、潜在的なハードルの予測にもつながります。
5. リスクと価値のバランスを取った取引条件の設計
最後に、アセットの開発段階に応じた取引条件の設計が重要です。リスクが軽減された後期段階のアセットは、売り手側が高い価値を求める傾向にあります。一方、アーリーステージのアセットでは、前払い金を活用することで、競合よりも有利なポジションを確保できる可能性があります。買い手と売り手の双方が価値配分に納得できるよう、慎重な設計が求められます。
ライセンスイン(導入)戦略を最適化するには、定量的分析、ベンチマーク評価、ケーススタディをバランスよく組み合わせることが不可欠です。比較可能な取引やアプローチを評価し、戦略的に条件を設計することで、買い手と売り手の双方にとって価値あるディールを実現できます。
より詳しいインサイトは、オンデマンドウェビナー「In-Licencing Lessons: Benchmarking Best Practice」でご覧いただけます。エバリュエートのコンサルタントが、貴社に最適なアセットの特定をどのように支援できるかについても、ぜひお気軽にお問い合わせください。